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第6回ケアワークセミナー報告(前編)
 「痴呆性老人によりそうケア」
  講師 置塩 美子さん(精神科医)
 「労働災害、感染症への対応は?」
  
疥癬(ヒゼンダニによる感染)に労災適用
第6回「ケアワーカーセミナー」のお知らせ
Infomation
 ・有償ボランティアへルパーの労働者性を認定
 ・メールマガジンを発信します
 ・ホームページを開設します

痴呆性老人によりそうケア

「痴呆老人によりそうケア」
  
講師 置塩 美子さん(精神科医 こころの健康センター非常勤嘱託医)
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 痴呆性老人は平成27年に262万人になるという数字があります。この数字、実は大阪市民の数です。平成27年になりますと大阪市民全員が痴呆という時代を経て、平成47年までは増え続けてそれから減ってくるわけです。65歳以上の高齢者の数が減るから痴呆も減るというわけです。高齢社会で痴呆の方が増えるというのは避けられないことです。昔、人生50年といわれていた頃は、高齢社会がまだ来てないわけですから痴呆の数がものすごく少ないわけで、大きな社会問題化しませんでした。欧米とか先進国、平均寿命が延びた国は高齢化が進んで、痴呆が大きな問題になってきています。

痴呆の出現率ももちろん右肩上がりになっています。特徴的な上がり方で、5歳区切りでみると倍々で上がっています。これは先進国共通の特徴です。85歳以上は4人に1人です。それから、平成2年のデータで古いですが、当時75%の方が在宅で介護を受けていました。今は10ヵ年計画でどんどん施設が作られてきたので、在宅介護を受けている方の数の割合は減っていると思いますが、入所の方よりは在宅の方のほうが多いと思います。

それから原因ですが、男性は脳血管性痴呆が多く、女性がアルツハイマー型と脳血管型が半々です。これは男性は生活習慣病に罹りやすく、忙しくて治療しないで日々過ごしたりで、脳出血・脳梗塞になりやすいからです。それから糖尿病・痛風・動脈硬化などの脳の血管障害を起こしやすい病気をたくさんお持ちで、脳動脈硬化をさらに進行させてしまった結果、痴呆になる方が多いからです。要するに痴呆は、ある意味で国民的課題といわれるぐらい避けては通れない課題です。寝たきりの場合は、かなり介護方法が確立されていて、誰にでもわかりやすく、誰がしても同じようにできます。コミュニケーションもとりやすい。それに腰痛を起こさないで介護できる器具も開発されてきています。だから、寝たきりの方の介護は、ある程度お金を出せば介護負担を軽くしつつできるというメドがたってきたわけです。

こころで介護

痴呆の場合は、こころというか精神の機能が低下することで諸々の症状が出てくるわけですから機械で介護は補えません。人間のこころの病気はこころで介護しないといけない。機械の代替が利かない分、痴呆の介護は寝たきりの介護より、チョット遅れています。ですから痴呆の方が増えていくということは、とても大きな問題ではないかと思います。こころの問題は目に見えにくく、理解しにくいものです。寝たきりの方なら、例えば右半身が動かないとか、身体の向きが変えられないとか、歩けないとかお箸が使えないとか、見たらすぐにわかります。痴呆の方はなぜ徘徊をするのか、夕方になったら荷物をまとめて家に帰ろうとするのか、何で?と理解できないことが多いと思います。それは精神世界が見えないからです。

精神の機能を、知的・情緒的・意欲的な機能の3つに分けて考えるとわかりやすいと思います。痴呆は、知的な機能が主に持続的に進行的に落ちていきます。意欲も落ちていきます。関心が無くなったとか、やる気が無くなったとか、意欲の面が落ちてきてこれが初発症状として見つかることもあります。ところが、情緒的な機能、介護してくださる人の感情を感じ取る力というのは全然落ちません。むしろ知的・意欲が落ちている分、馬鹿にされていないか鋭敏になるくらいです。変な言い方ですが、精神機能が3つとも同じように下がると介護しやすいですけど、感情が敏感に残っている分、かえって介護を難しくします。機能が落ちているからといって怒ったら、感情は残っているわけですからね。簡単に叱ったりできません。だから、痴呆の方の介護はコツがいるというか、センスがいる。人によっては、こんなに面倒くさいことは嫌という人もいます。向き・不向きはあります。ヘルパーさんの場合、どうしても嫌という場合は、私は無理にしない方がご本人のためにも、介護者のためにもいいと思います。

労働災害、感染症への対応は?

・指定訪問介護サービス事業所に雇用されるヘルパーなどの労働者は、たとえ登録型の直行直帰のヘルパーであっても、労災保険法の対象となることは当然です。訪問介護を行うホームヘルパーは、感染症や過重労働による健康障害、移動中における事故など労働災害を被る危険を常に抱えており、予防対策を万全に取るとともに、不幸にして労災になったら十分な保障がなされなくてはなりません。

 ホームヘルパーの労働安全はまだ十分に確立しているとは言えませんが、常勤ヘルパーの労働過重も問題になっており、定期健康診断の実施など必要な予防対策を実施していかなくてはなりません。運営基準は「指定訪問介護事業者は、訪問介護員等の清潔の保持及び健康状態について、必要な管理を行わなければならない」としています。

 とくに感染症予防は重要で、感染症予防対策を十分に行っていない事業所は、福祉サービスを担う資格を持っていないと言っても過言ではありません。「東京ケアユニオン」や「介護を支えるヘルパーの会 in Sapporo」の調査でも「利用者の人たちがどの程度の保菌者なのかがわからないし、情報公開もないままである」「利用者が疥癬にかかった。毎日仕事が終わると熱湯で服を洗い、家族にかからないようにした。労災保険もなく何か事故が起きた時どうなるか心配」と不安の声が多くありました。

 「旧厚生省」の通知でも「特に、指定訪問介護事業者は、訪問介護員等が感染源となることを予防し、また介護員等を感染の危険から守るため、使い捨ての手袋等感染を予防するための備品等を備えるなど対策を講じる必要がある」としており、感染症対策の不備はヘルパーの健康を害するだけでなく、ヘルパーを感染症の媒介者としてしまうことすらあります。ケアマネジャーや訪問介護事業者がかかりつけ医など医療機関と十分な連携を行うことも必要です。利用者が感染症にかかっていることを訪問するヘルパーに告げていないという例が報告されていますが、言語道断と言えます。

 不幸にして、労働災害を被った場合は、労災保険を適用させ、事業者の責任において災害補償を行わせなくてはなりません。労災保険は強制加入ですので、災害発生時に保険加入の手続きがなされていなかったとしても、災害発生前に遡って加入することができます。労働災害による休業が生じれば、休業保障も必要となります。

第6回ケアワーカーセミナーのお知らせ
8月に好評を博した「高齢者と食事 −介護食を考える−」の第2弾として開催します。実際に介護食(普通食・きざみ食・流動食)をつくってみませんか?参加希望の方は必ず申し込みをお願いします。第1部、第2部に分けて開催します。先着順で希望の回に参加していただきます。

日 時2月16日(土)
    第1部10:30〜12:30(開場10:00)
    第2部14:00〜16:00(開場13:30)
場 所大阪市立男女共同参画センター 「クレオ大阪西」
    大阪市此花区西九条6-1-20
    06−6460−7800

交 通JR環状線・阪神西大阪線「西九条」駅下車徒歩3分
主 催自治労大阪公共サービスユニオン
参 加各回とも先着30人まで。
参加費自治労組合員は参加費無料。
      一般の方は受付時に実費として500円いただきます。
持ち物エプロン、布巾、三角巾(食材はこちらで用意します)
お申し込み方法セミナーへの参加希望やお問い合わせは、お電話・メール・申し込みフォームで →お申し込み

有償ボランティアヘルパーの労働者性を認定

自治労千葉県本部・ちば公共サービスユニオンは、有償ボランティア派遣のホームヘルパーから「賃金未払い」の相談を受けたことをきっかけに労働基準監督署に申し立てを行い、ホームヘルパーの「労働者性」を強く主張した。当初労基署は「労働者性」に否定的であったが、最終的に認め、当該NPOを指導するに至った。その後、NPOは、ホームヘルパーに対して「未払い賃金」を支払っている。

現場段階でヘルパーの雇用関係を有償ボランティア的に対応しているとの報告もある。今回の認定は介護保険事業所におけるヘルパーの労働者性について、さらに明確にしたものといえる。

Information

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 ケアワークセミナー6
 高齢者にやさしい食事−実習編−

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8月に好評を博した「高齢者と食事 −介護食を考える−」の第2弾として開催します。実際に介護食(きざみ食・流動食)をつくってみませんか?参加希望の方は必ず申し込みをお願いします。第1部、第2部に分けて開催します。先着順で希望の回に参加していただきます。(内容は同じです)
日時:2月16日(土)
   第1部10:30〜12:30
   第2部14:00〜16:00
場所:大阪市立男女共同参画センター「クレオ大阪西」
大阪市此花区西九条6-1-20
   06-6460-7800
参加:各回とも先着30人。
   自治労組合員は参加費無料。一般の方は実費として500円いただきます。
持ち物:エプロン、布巾、三角巾
(食材はこちらで用意します)
申し込み:自治労大阪府本部介護労働ネット
     06-6242-2233
     大阪府内からの参加者は、フリーダイヤル
     0120-768-068 をご利用ください。
     メールでも受付しています。kaigo@ns.jichiro-osaka.gr.jp

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 介護労働「体力必要」94% 「低賃金」46%
「やりがいある」80% −東京ケアユニオン調査−
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 介護労働者でつくる労働組合、東京ケアユニオンは6月から7月にかけて、都内のホームヘルパーや介護施設で働く人547人に意識調査を実施した。(平均年齢45歳、平均勤続年数3.5年)
 現在の仕事の性格として「体力が必要」をあげた人が94%と最も多く、「やりがいがある」(80%)といった肯定的評価が多い一方で、「精神的ストレスが大きい」(63%)、「仕事量からみて人手不足」(60%)も多い。仕事上の不満は「賃金が低い」が46%、「肉体的にきつい」が44%、「仕事量が多い」と「身分が不安定」がそれぞれ35%、「感染症の問題がある」も26%あり、介護労働者が置かれている厳しい状況が明らかになっており、各事業所における改善が焦眉の課題になっていることが浮き彫りになった。

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